【証券哀歌☆ミルクボーイズ 第5話 君が思い出になる前に】「冷たい風に吹かれながら」
「寒かったでしょ~、早くこたつに入り!」
「暑かったでしょ~、麦茶用意したから早く飲み!」
ある時僕は、地方に転勤になった。そう、証券マンの大半は一度は地方勤務を経験する。
都内の暮らしが少し辛くなっていた僕には渡りに船で、
新鮮な空気と、ゆったりとした時間の流れに身を任せながら、
仕事に遊びに、大いに地方ライフを楽しんでいた。
投資家のタイプは都内と地方で大きく違う。
シビアに利益を追求するタイプが多い都内と比べ、
より地域に密着した営業スタイルが受け入れられるのが地方。
当然お客さんとの距離は近くなり、歳の離れた方が多いため自然と息子か孫のような扱いになる。
冒頭のようなやりとりが新鮮で、「ああー地方っていいなぁ」感激しっぱなしだった。
しかし、お客さんの対応がいい時、
それはどこで商売をしようが、相場がいい時だけだ。
株が下がるとあんなに優しく微笑んでくれていた方も、
あんなにゴルフに誘ってくれた方も、
あんなに焼き肉をおごってくれた方も、
あんなに色んな所に連れて行ってくれた方も、
急に態度が変わる。
こたつなんて入れてくれないどころか、訪問してもインターフォン越しにしか対応してくれなくなる。
圧倒的疎外感。
当然冷たい麦茶なんてない。
こんなパターンもある。
いつも通り優しく対応してくれたの後、見たことのないような顔での大激怒。
演技派女優誕生。
そして人は本当に怒ると赤くなるのを通り越して、白くなる。なるほど。
心臓がキュとなる瞬間だ。
そう、わかっている。
悪いのは損切、利益確定を提案できなかった僕だ。
こんなことになるくらいだったら、早めに売っておけばよかった。
そう、あの人の笑顔が思い出になる前に。
☆この話は実話に基づくフィクションです。
《過去の回はこちら》
第1話→
https://postprime.com/oT4vjeHVkTvoi/posts/531062
第2話→
https://postprime.com/oT4vjeHVkTvoi/posts/536123
第3話→
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第4話→
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