【医者の謎ワード 03. "炎症"】
おはようございます😊
医者の謎ワードシリーズ第3弾、今度は”炎症”というワードについての解説です✍️
"炎症"って聞いたことがありますでしょうか?
「炎症反応が高いですね」
「この薬は炎症を抑える薬です」
こんな感じです。炎症って、「あー、うん、炎症ね、OK、わかってる」って感じで、分かってるようでわかってない、そんな言葉じゃないでしょうか。
実は医学の多くは、この”炎症”との闘いの歴史でもあります。今もなお、多くの”炎症”を治療するために、日夜研究が進んでいます。"炎症"は、医師からの小難しい説明を理解する上でかなり大事な概念ですので、ぜひここで知っておいてもらえればと思います😊
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”炎症”の基本
一番”炎症”をイメージしやすいものとしたら、”たんこぶ”や”風邪をひいた時ののどの痛み”です。
頭をどこかにぶつけました。するとその部分が痛み、腫れて、赤くなって、やや温かくなっていると思います。また、風邪をひいて喉が痛いときを想像してみて下さい。喉が、痛くて、赤くなって、そしてご飯が食べづらくなっています。
このように、炎症とは何かというのを、症状で表すと、痛む・腫れる・赤くなる・熱くなる・本来の機能性が落ちる、というようになります。これを炎症の5徴候と呼ぶこともあります。
さて、今度はこれをさらに細かく見ていきます。
例えば、体の中に細菌やウイルスが侵入してきたとき、どういう反応が起こっているかをお伝えします。まずはこれらを感知する細胞が、外敵の侵入を発見します。そしてウイルスや細菌をやっつける専門家細胞たちを呼びだし、彼らがこのウイルスや細菌を退治します。
この一連の流れで活躍する細胞たちのことを免疫細胞と呼びます。この免疫細胞が仲間を呼ぶために”サイトカイン”という物質を出します。この免疫細胞とサイトカインによって、”炎症”という現象が起こってきます。
イメージでお話しすると、免疫細胞たちが戦場で戦っているような感じで想像してもらえればと思います。細菌が見つかった段階で、大声で「ここに細菌がいるぞ!」と叫んで仲間を呼びます。なんかこれだけで熱そうですよね。全身から免疫細胞が集まってきますが、今度は免疫細胞が活躍しやすいように、周りの細菌が隠れてそうなところにも行きやすく道を広げていきます。無理やり広げてやるので痛みも出ますし、普段働いている細胞たちよりもこの免疫細胞たちが優先して戦っているので、当然そこの機能も落ちてきます。
この炎症という現象は、細菌やウイルスが侵入した時だけでなく、どこかケガをした時、リウマチなどの病気、がんなどでも起こっています。つまり、体の中の多くの異常事態で、この炎症という現象が起きています。
※正確に言えば、一つ一つの”炎症”という現象は、働いている細胞や、出ているサイトカインという物質も異なっていますので、全部が全部上の話が該当するわけではありません。
「炎症の値が高いですね」
これは一般的には、細菌やウイルス感染した時の評価に用いられることが多いです。またリウマチの方などでも、リウマチが今どれくらい悪さをしているかの一つの指標にもなっています。ごく稀ですが、特に症状もないのに炎症の値だけが高い方で、色々調べている内に隠れたがんが分かることもあります。
「この薬は炎症を抑える薬です」
これは免疫細胞が過剰に働いてしまっている場合、つまりはリウマチなどの自己免疫疾患の場合です。自己免疫性疾患とは、自分の免疫細胞が不必要に自分の体の細胞を攻撃してしまう病気のことです。意味もないのに関節が攻撃されてしまうと、関節が痛み、腫れて、動かしにくくなります。これでは困りますので、自分の免疫細胞の動きを弱くするために、こういった薬を飲むことがあります。
いかがだったでしょうか😊
実は色んな病気がこの”炎症”という現象を元に起こっており、医学はこの炎症との闘いの歴史という面も多いにあります。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました🤗
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