【医者の謎ワード 01. "経過をみましょう"】
おはようございます😀
すっかり秋めいた土曜の朝、いかがでしょうか。布団が気持ちよくなりました。思えば、夏は寝る前に冷房効かせて涼しい~ってなりながら寝るのが好きですし、冬は朝起きた時の毛布の温かさと気持ちよさが好きです。みなさんいかがでしょう☺️
さて、今朝からは新シリーズ、”医者の謎ワード”と題して話をしていきたいと思います👨⚕️
”朝の健康雑談”というシリーズもしておりますが、カバー範囲が広くなりすぎて分かりづらいかなと思い(そもそも一つ一つが長すぎて雑談なのかという声も聞こえてきそう…)、ジャンルを分けれそうなものは分けていきたいと思います😊
このシリーズでは医師👨⚕️がよく使うワードで、なんとなくわかるからスルーしてるけど、そういえばアレ何が言いたかったの?って後から思うようなワードを説明していきたいと思います。
もしみなさんも「あの言葉ってどういうこと?」ということがあれば、ぜひ教えてください☺️
今回は第一回、”経過をみましょう”、いわゆる”経過観察”というものについて、簡単に説明をしていきたいと思います💡
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この言葉には、2つの似て非なる意味があります✍️
一つ目が「”日にち薬”が効くのを待ちましょう」、二つ目が「今は診断できないから、もう少し時間が経ってから判断をします」です。順番に解説します。
①”日にち薬”
これが一番多用されているかと思います☺️
例えば嘔吐下痢。症状が出てすぐ病院に行って、診断されたとします。そしてその翌日。症状は昨日に比べてややマシになっていますが、まだどうも食欲が出ません。お腹も昨日ほどではないけど、ちょっと痛むことがあります。心配で病院に言ったら「経過をみましょう」と言われた…こんなパターンです。
つまり、嘔吐下痢は一日二日ではよくならないことも珍しくありません。またこの薬を飲めばたちどころによくなる、みたいな薬もありません。嘔吐下痢の場合は原因のウイルスか細菌が、体から出ていくのを待つのが基本戦略です。これには時間がかかります。その間、脱水などの合併症に注意をしておけば、自然によくなることが大半です。
このように、時間が経てばよくなる、日にち薬が効くのを待ちましょうね、というときに「経過を診ましょう」と言われることがあります。
②今は診断できないから、もう少し時間が経ってから判断する
これは、医師以外の方になかなか馴染みのない考え方だと思います。
例えば咳がずっと続いている。胸の音を聞いてもなにもなし、レントゲンを撮ってもなにもなし。こんなご時世ですので、コロナの検査をしても陽性にはならず。まずはふつうの風邪として咳止めなどが処方されます。しかし、それから数日してもよくならず、また病院に行きます。そこで血液検査やCTなどを行ってもなにもありません。よくよく話を聞くと、食後に横になる習慣があったり、胃酸が上がる症状がよくあるということがわかりました。そこで医師はもしかしたら逆流性食道炎による咳なのかもしれない、と考え、胃薬を処方しました。そこで患者さんは「私の咳は逆流性食道炎が原因だったということですか?」と聞きます。それに対して医師は「今は分かりません。ただ、その可能性があると考えて胃薬をお出しします。胃薬を飲んでもらいながら、生活習慣を治してもらって、それでよくなれば逆流性食道炎のせいだったのだとわかります。少し経過を診ましょう」と答えます。
このように、今はなんとも診断ができないから、疑わしい病気に対する薬を飲んでみたり、あるいは何も薬は出さずに、自然によくなっていくかあるいは悪くなっていくかを診る、ということをすることがあります。
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いかがだったでしょうか🤗
細かく言われれば、ふむふむそりゃそうだよな、と思われると思いますが、何か症状があって病院に行ったのに「経過をみましょう」と唐突に言われても、頭に?マークが浮かぶのは無理がありません。
医師は、学生~研修医にかけて「専門用語でいかにコンパクトに、上司に患者の状況を伝えるか」という訓練を積むことはありますが、「患者さんにいかに分かりやすく専門用語を使わずに説明をするか」という訓練は一切受けていません。
ぜひ「何言ってるかわからない」というときには、「今の言葉の意味は何ですか?」と聞いてください。大半の医師はちゃんと言葉を変えて説明してくれるはずです。もし残念ながらそこで嫌な顔をされたり、舌打ちされたりするようなことがあれば、そんな医師とはお付き合いしない方が賢明です😥
少しでもお役に立てれれば嬉しいです😊
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