現在の株式市場は、実体経済とは切り離された「ファンド資本主義」の極致にあります。
東京証券取引所における1日の売買代金は約6兆円に達しますが、その内訳を見ると驚くべき実態が浮かび上がります。売買の約3分の2にあたる4兆円規模を占めているのは、米国のヘッジファンドや機関投資家を中心とした「米国系ファンド」です。彼らの巨額な資金移動がトレンドを形成し、実質的に株価の決定権を握っています。
対する日本国内の主体(個人、機関投資家、投資信託、事業法人)をすべて合わせても、売買シェアは全体の30%程度に過ぎません。日本市場でありながら、日本人は価格決定の主体ではなく、米国系ファンドが作った流れを追認するだけの「フォロワー」に甘んじているのが現状です。
この構造は米国本国でも同様であり、世界中の証券市場が一部の巨大ファンドの思惑によって動かされています。企業の成長性や価値を地道に評価する従来の投資スタイルよりも、ファンドの資金流動性が相場を支配する「ファンド資本主義」の変質が、現代の金融経済を象徴していると言えるでしょう。
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