高配当株|銘柄分析【三菱UFJフィナンシャル・グループ:8306】
はじめに、高配当株投資について
ここで言う高配当株投資では""投資元本を維持しつつ安定したキャッシュフローを得る""ことを目的としています
そのためには
①業績が安定している
→景気に左右されずらい
②配当金が減らないor増配していく
→財務が固い、配当性向に余裕がある
③セクターが分散されている
→1セクター20%未満程度
④1企業の配当金額が多すぎない
→配当総額に対して3%未満程度
⑤不正を起こしたことがない
→企業体質になりがち、信用低下の原因
この辺りを精査して長期保有を基本にバランスよくポートフォリオを構築していく必要があります。
このシリーズでは、有名な大企業からちょっとニッチな中小企業まで…
自己流ではございますが、合計80銘柄以上の高配当株分散投資で年間60万円の配当金を受け取る私が、銘柄分析をしてご紹介させていただきます。
分析には企業HP投資家情報、IRBANK、みんかぶ、株予報を利用、引用しています。
銘柄分析|三菱UFJフィナンシャル・グループ
証券コード:8306
東京証券取引所プライム市場
① セクターと特性(ディフェンシブ or 景気敏感)
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は銀行業を主軸とするメガバンクグループで、金融セクターに属します。金融業は景気変動の影響を受けやすく、金利環境や貸出需要、信用コストなどに連動して業績が左右されやすいため、「景気敏感株」として扱われることが一般的です。
ただし、預金などの安定的な収益源も抱えており、極端なディフェンシブ性というよりは、金利や信用環境の変化と業績が相関する「準景気敏感」銘柄と言えるでしょう。
② 指標:PER・PBR・ROE
参照値(2025年7月末時点)
PER:12.9倍(過去10‑15年のレンジは4.6〜25.4倍)
PBR:1.17倍(同期間のレンジ:0.28〜1.26倍)
ROE:11.46%
市場平均・同業他社平均との比較:
日本株全体の平均PERは一般に12〜15倍程度、PBRは1倍前後とされる中、MUFGのPERとPBRはおおむね市場平均や他メガバンクと同等水準です。他の大手メガバンク(三井住友FG、みずほFGなど)と比較しても、特に割高・割安という印象はなく、むしろ安定的な平均的評価にとどまっています。
③ 会社概要・事業内容
MUFGは2001年設立の国内最大級の金融グループで、三菱UFJ銀行、信託銀行、証券、カード、資産運用・リース事業など多岐に渡る金融サービスを提供しています。
売上・収益構成(2025年3月期実績)
経常収益:約13兆6,299億円(前年比+14.6%)
経常利益:約2兆6,694億円(前年比+25.4%)
当期純利益:約1兆8,629億円(前年比+25.0%)
収益構成比率:(IR情報から)
預金・金銭信託:計約90%超(預金77、金銭信託13 他10)
貸出金:16%、うち中小企業向け55%、住宅・消費者向け20%
同業他社との違いとしては、国内外で規模・業務範囲が圧倒的に広く、特にアジアや米州での展開が強みです。大企業・リテール・投資銀行・資産運用・カード・証券などを一括して手がける「総合金融業」としてのスケールと多角化が競合との大きな違いです。
④ 売上(成長性・安定性)
長期的に見ても、MUFGは安定した収益基盤を有しており、最近の金利上昇局面で収益が拡大しています。2025年3月期は経常収益が前年比14.6%増と大幅に伸びており、成長性も確認できます。また、預金・貸出という基盤が堅牢であり、比較的安定性がある業績推移といえます。
⑤ 利益(経常利益・ROE・EPS・キャッシュフロー)
経常利益:2兆6,694億円(前年比約+25%)
ROE:約11.5%と銀行業としては高水準
EPS(調整後):2025年3月期は160.02円。前期124.65円から伸長。
キャッシュフロー:詳細なFCFは公開情報上では明記されていませんが、営業キャッシュフローが安定しており、配当や自社株買いへの支出余力は十分あります。
⑥ 財務(現金・自己資本比率・負債)
現金資産については詳細不明ながら、預金・有価証券など流動性資産は非常に大きく、資金力は高いと見做されます。
自己資本比率:Yahoo!ファイナンスによれば連結で約5.0%とされ、銀行業としては実態資本規制下で十分な水準と考えられます。
負債:負債(預金・借入等)は非常に大きい規模ですが、資産運用とのバランスで資本規制に従って適切に運用されています。
⑦ 配当(増配・累進配当・利回り・配当性向・自社株買い)
累進配当を掲げており、2010年からは累進配当が続いています。
**リーマンショック時(2008〜2009年)**においては配当は若干減少しながらも継続され、財務基盤の強さを示す実績があります(2008年1413億円、2009年1533億円など)。
不景気では減配もありきですね。
配当利回り:配当利回りは直近で約3.2–3.4%(会社予想70円/株で3.34%)。
配当性向:約40%(2025年3月期実績)で安定的に維持。
自社株買い:近年は4000億円規模で還元意識も高い。
配当政策:利益の安定確保と株主還元を両立する方針が示されており、ROEや収益性の向上に応じて配当を増やす姿勢と考えられます。(累進配当)
⑧ 投資判断・リスク
投資判断:金利上昇局面にあり、金利マージンが改善している状況では業績拡大が期待されるため、高配当・安定収益期待の中長期投資対象として魅力があります。PER・PBRともに割高ではなく、安定配当の点でも投資妙味があります。
リスク:国内外の信用コスト上昇、不良債権の増加、金利の逆転・低金利長期化などの金利リスク、海外事業での為替・規制リスク、そして大きな不祥事(マネロン・コンプライアンス違反等)が過去にありましたが、現在大きな未解決問題は情報上では確認できません。ただし注意は必要です。
⑨ 私の所有状況
高配当株ポートフォリオの金融セクターの一角として保有してます。
⑩ 買い時
景気敏感な気質もあるので不景気ではガッツリ下がります、金利の影響も強く受けます。市場急落で利回り5%以上(1,400円以下)などタイミングを見ながら拾いたい銘柄です。
最後まで読んで頂きありがとうございます😊
皆さんの資産運用の参考になれば幸いです
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※本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではございません
※株式投資は元本割れのリスクがございます。投資判断はご自身のリクス許容度の範囲で、自己責任でお願いいたします。