家計管理|ボーナスの使い道は?──満足度の高い選択をするために
はじめに:ボーナスの季節がやってきました
夏のボーナスシーズン。
会社員にとって年に2回の大きなご褒美ともいえるこの時期、皆さんは「何に使おうか」とワクワクした気持ちになる一方、「どう使うのが正解なんだろう?」と悩んだ経験もあるのではないでしょうか。
せっかくのまとまった収入ですから、納得のいく使い方をしたいものです。
今回は「ボーナスの使い道」について、世間の傾向を踏まえながら、家計管理の視点からおすすめの使い方を考えてみたいと思います。
世間ではどう使われているの?
多くの調査では、ボーナスの使途として以下のような傾向が見られます。
* 住宅ローンや家賃などの生活費補填
* 家族旅行や外食などのレジャー・娯楽
* 電化製品やファッションなどの買い物
* 子どもの教育費や学費への充当
* 将来に備えた貯蓄
いずれももっともな使い道ではありますが、注意したいのは「生活費の補填」として毎回使ってしまうケースです。
これは、家計がボーナス頼みで成り立っている状態であり、年間を通じた予算設計に歪みがある可能性があります。
また、「全部好きに使う」「全部貯金にまわす」といった極端な使い方も、長期的に見ると満足度が低くなる場合があります。
では、家計管理の観点から見たときに、どう使うのが最も合理的なのでしょうか?
最近のボーナスの使途の調査データ
①Pontaリサーチ(株式会社ロイヤリティマーケティング)調査結果【2025年6月】
* 回答者:夏のボーナス支給者対象(複数回答可・最大3項目)
* 使い道上位TOP3
1. 貯金・預金:32.4%
2. 旅行(宿泊を伴う):6.4%
3. 食品(普段の食料品):6.0%
* 注目ポイント:
* 預貯金は12年連続で1位。2021年:37.1→2025年:32.4%と徐々に減少傾向
* 旅行・食品への支出は前年より微増。一方、外食支出は減少傾向
②impress(Web担当者Forum)/ソニー損保調査【2025年夏】
こちらは“持ち家で小遣い制の成人800名”対象のアンケート結果。
* ボーナス使い道(複数回答)
* 預金:41.3%
* 生活費の補填:30.0%
* 国内旅行:22.0%
* 趣味・娯楽費:18.1%
生活必需品の値上げ(米・卵・ガソリン等)により、生活費補填に回す人が一定数います
③「オカネコ」“夏のボーナスに関する調査”【2025年6月】
インターネット上で会社員276人対象に実施。
* 支給される予定:73.6%
* 支給額「上がった」:22.2%、「下がった」:13.3%
* ボーナスへの満足度:「満足していない」:54.7%(満足30.1%)
* 使い道の内訳(複数回答)
* 貯金・預金:65.0%
* 資産形成(保険・投資信託・NISAなど):49.3%
* 旅行・外食:28.1%
* 日常生活費:28.1%
* 投資内訳:**86%**が「NISA枠内での投資」と回答
* 使い切り期間:
* 約36.5%が「ほとんど使わず貯蓄」
* 約29.6%が「1ヶ月~1年以内に使い切る」
家計管理的に見た「正解」は?
× 生活費の補填
最も避けたいのがこのパターンです。
ボーナスをあてにして日常の生活を設計すると、もし不測の事態でボーナスが減った場合に、一気に家計が立ち行かなくなるリスクがあります。
生活費はあくまでも「毎月の手取り収入の中で完結させる」ことが基本です。
ボーナスがなくても生活できる状態を作った上で、ボーナスは“+α”として捉えるのが健全な家計管理の土台になります。
企業の業績次第ではボーナス減額もあり得ます、当てにしてたボーナスが減額になったら生活が破綻してしまう。そんなことがないようにしましょう。
△ 全て浪費好きに使う
欲しかった物を買ったり、旅行に行ったり、美味しいものを食べたり──
こうした「自分や家族を喜ばせる使い方」は、精神的な充足感に繋がる大事なお金の使い方です。
ただし、ボーナスのすべてを浪費に回してしまうと、将来に向けた蓄えや資産形成のチャンスを逃すことにもなりかねません。
気分転換やご褒美はもちろん大切ですが、「浪費100%」は避けるのがベターです。
△ 全て貯金
逆に、すべてを貯金にまわすというのも一見堅実そうに見えて、実は落とし穴があります。
なぜなら、「我慢ばかりで使わなかった」という後悔は、のちのちの反動消費を引き起こしやすいからです。
また、現在の低金利下では、普通預金に預けていてもお金はほとんど増えません。
インフレによって実質的な価値が目減りするリスクもあるため、「使わずに置いておく」ことが必ずしも賢いとは言えません。
何のための貯金なのか目的を明確にして
・生活防衛費→預金
・教育資金→債券等安全資産で運用
・老後資金→リクスをとって株式長期運用
など投資に回す方がいいです
◎ 投資資金 & 自分や家族のための浪費
おすすめなのは、「将来のためにお金を育てる“投資”」と「今この瞬間の幸せを感じられる“ご褒美”」をバランスよく組み合わせる使い方です。
たとえば、
* 半分は投資信託や株式、債券など資産運用に
* 半分は家族旅行や外食、趣味など“心が潤う使い道”に
このように分けることで、「将来への備え」と「今の満足感」のどちらも得ることができ、心理的な充実感も高まります。
また、投資にまわすことで「自分のお金が将来さらに増えて返ってくる可能性」もあり、家計全体の健全度も向上します。
おわりに:ボーナスを“人生の味方”にする
ボーナスは単なる臨時収入ではなく、「人生をより豊かにするための資源」です。
毎年、何となく使ってしまうのではなく、「今年はどう使えば最も自分や家族にとって意味のあるお金になるか?」をぜひ考えてみてください。
「投資」と「浪費」を両立させることで、目先の満足と将来の安心を同時に手にすることができます。
夏のボーナス、ぜひあなたにとって最高の使い道を見つけてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございます!
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