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〇〇歳以上に医療費に金融所得が反映されます
▼この内容を音声で楽しみたい方はこちら https://voicy.jp/channel/1538/8324442 「老後に株の配当をもらうと、医療費が上がるらしい」 今ネットでは「課税強化が確定」とか、「保険料に強制上乗せ」といった言葉が飛び交っていて、決まったことと、まだ決まっていないことが混ざって伝わっている状況です。 では、一体何が真実なのでしょうか? 今回は、2026年10月16日の厚労省の部会までに示された内容をもとに、決まったことを整理してみたいと思います。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 決まったこと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ まず法律の話からです。 2026年5月に改正健康保険法が成立し、75歳以上が入る後期高齢者医療で、金融所得を保険料と窓口負担の判定に反映させることが決まりました。 そして2026年10月16日の社会保障審議会・医療保険部会で、厚労省が具体的なスケジュールを示しました。 2029年1月から、金融機関が、75歳以上の人の前年の金融所得を報告する「法定調書」を提出します。 そして2029年8月から、その情報をもとに、窓口負担(1〜3割)と保険料を算定します。 ここで見落としやすいのが、判定に使われるのは2028年分の所得だということです。 2029年1月に報告されるのは「前年」、つまり2028年1月〜12月の配当や売却益なんですね。 実質的なスタートは、2028年1月というわけです。 今現在73歳以上の方は、初回の2029年8月から対象になります。 75歳以上であれば、会社員や役員として働いていても対象です。 さらに2030年8月からは、対象となる法定調書をすべて反映するとされていて、段階的に広がっていく見込みです。 もう一つ押さえておいてほしいのは、これは税金が上がる話ではないということです。 税率は1円も変わりません。 変わるのは、医療保険の「この人はどれくらい負担できるか」という判定に、これまで見えていなかった所得が加わるという点なんですね。 対象になるもの・ならないものを、報道ベースで整理すると、こうなります。 反映されるのは、上場株式の配当(申告不要を選んだ分)、上場株式の売却益(源泉徴収ありの特定口座で申告しなかった分)、特定公社債などの利子です。 一方、NISA口座の配当・売却益は対象外で、預貯金の利子も、預貯金や株の「残高」そのものも対象外です。 これ、意外と誤解が多いところです。 資産をいくら持っているかではなく、その年にいくら所得が出たかで判定されます。 売却代金の全額ではなく、取得費を引いた「儲けの部分」が対象です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ なぜ今、こんな制度ができたのか ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実は今でも、確定申告をした人の金融所得は、保険料や窓口負担にしっかり反映されています。 ところが、源泉徴収ありの特定口座で取引して申告しない人や、配当を申告不要にしている人の所得は、自治体からは見えません。 つまり、同じ額の配当をもらっていても、申告した人だけが医療費を多く払うというねじれが起きていたわけです。 今回の改正は、このねじれを正すのが目的なんですね。 背景にはもちろん財源の問題があります。 後期高齢者医療の給付費等は、2026年度予算ベースで総額約19.5兆円。そのうち約7.7兆円を現役世代からの支援金でまかなっています。 高齢者の保険料は約1.9兆円ですから、現役世代の負担がいかに重いかがわかります。 払える人には払ってもらおう、という流れは、僕は自然なことだと見ています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 保険料はどれくらい上がるのか ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ では、実際にどれくらい負担が変わるのか。 東京都の今年度(令和8年度)の保険料率で試算してみました。 ・単身 ・年金150万円 ・配当50万円 のケースで考えてみましょう。 この場合、金融所得を反映しなければ年約1.5万円・窓口1割ですが、反映すると年約9.1万円・窓口2割になります。 配当50万円で、保険料が約6倍、窓口負担割合は2倍です。 なぜこんなに増えるかというと、このケースでは、年金収入だけなら低所得者向けの軽減を受けられ、所得割もかかっていません。 そこに配当が加わると、軽減が縮んだうえに所得割が新しくかかるので、一気に跳ね上がるわけです。 ただし、今回の計算に使ったのは2026年度の保険料率です。 金融所得の反映が始まる2029年度の保険料率はまだ決まっていませんし、料率は都道府県ごとに異なります。 また、実際の窓口負担割合は、世帯構成や所得控除などによっても変わりますので、あくまで現在の制度をもとにした試算として見てください。 もちろん、高額療養費制度で月の自己負担には上限がありますから、医療費が青天井に増えるわけではありません。 ただ、少額の配当や一時的な売却益で区分が変わる「段差」が生まれるのは事実で、受診控えにつながらないかという懸念も国会で出ています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ まだ決まっていないこと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 一方で、まだ決まっていないこともたくさんあります。 2029年度の保険料率、損失(売却損)をどう扱うか、誤って二重に計上された場合の訂正・不服申立ての流れなどです。 特に損失の扱いは気になるところです。 利益が出た年は保険料に上乗せされるのに、損をした年は差し引いてもらえないのではという懸念の声も出ています。 これらは今後、政省令などで示されていく予定です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 75歳未満も、いずれ対象になるかもしれません ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回の対象は75歳以上だけで、75歳未満の国民健康保険や介護保険は対象外です。 ただ、国会では介護保険や国民健康保険への導入も検討すべきだと指摘されていますし、与党の合意でも今回の改正は「年齢に関わらず公平な応能負担への第一歩」と位置づけられています。 ネットでは「ステルス増税だ」という声も上がっていますし、途中でルールを変えられる投資家の不満もよく分かります。 ただ僕は、申告した人だけが払う今の仕組みの方がおかしいと思っています。 そのうえで、もし対象を広げていくのであれば、損失との通算もセットで認めるべきでしょう。 利益のときだけ取って損失のときは知らん顔では、それこそ公平とは言えませんよね。 ▼続きはこちらでお読みいただけます https://note.com/urataken/n/n7ae69b838b8b ▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら https://www.urataken.com/salon.html ▼LINE登録すると最新情報をいち早くゲットできます https://line.me/R/ti/p/@890pjhmk
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