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【運動で喘息・アレルギーが誘発!?】(写真: 炎天下にBAYSTARS LAGER片手に!)  気管支喘息で通院治療中の女性から、息子がサッカー部の練習中に咳が出て困って近くのクリニックで咳止めの処方を受けたが良くならないから診察してもらえないかと相談を受けた。運動中にという情報に、「もしや」と思い受診を快諾した。後日、かかりつけの医師から紹介状を頂き拝見した。 運動によって誘発されるアレルギー、喘息のメカニズムの解明が進んでいる。重篤な場合には血圧も低下して意識も低下するアナフィラキシーと呼ばれる重症アレルギー反応で生命に関わることもあり得る。   詳細な聞き取りと血液検査によって、小麦を食べて分解されたタンパク質であるグリアジンに対するアレルギーが運動で誘発される「食物依存性運動誘発喘息」と診断した。運動以外にも飲酒、入浴、鎮痛薬の服用などで誘発されることもあり、注意点を十分説明したうえで発作が生じたときの対処を指導した。 以前から運動でアレルギー反応が生じやすくなることは知られていた。アレルギーの血液検査でも小麦、エビ、メロンなどの食物毎の項目の検査は可能であった。しかし、小麦も、食べた後、最終的にアミノ酸まで分解される過程で多種のアレルギーの原因(アレルゲン)となりうる成分に変化する。食後の運動はその消化・分解に影響すると考えられている。後に小麦では消化過程で生じるグリアジンがアレルゲンとなることが報告された。 近年、食物が分解されて生じる成分ごとのアレルギー検査が可能となったことで、思わぬ組み合わせが似通ったタンパク質の構造を持ち、アレルギーを生じることも分かってきた。 スギ花粉とトマト、ラテックス(ゴム製品)とアボカド・キウイなど全く関連性のないものが同じようにアレルギー反応を生じるのである。それぞれ、花粉-食物アレルギー症候群、ラテックス-果物アレルギー症候群という呼称もある。 自己と他者の区別の認識に絡むアレルギー・免疫の世界は奥深い。自身の体に必要なものとして取り込むか、排除すべき外来侵入物として排除するか、その判断は社会においても身体のシステムにおいても難しい課題である。 #アレルギー #喘息 #花粉 (定期的に寄稿している原稿の要約・改変版です。)
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