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【定期健康診断での胸部X線検査廃止検討】  働く人が職場で受ける毎年の定期健康診断の内容の見直しが検討されている。 健診の実施項目は法的に労働安全衛生規則に定められており、代表的な胸部X線検査も廃止、縮小などの議論が進む。医学的根拠やデータをもとに審査し、早ければ2025年度から項目を変更するようだ。 元来、胸部X線検査は日本にまん延していた結核の対策を目的として1972年から行われてきた。しかし、近年、結核の罹患者数は減少し、10万人当たりの罹患数は2022年8.2で1972年当時の10分の1以下となっている。とはいえ、グローバル化が進み外国籍の結核罹患者数は増加しており、今後、就労人口に占める割合が増加する可能性が高い。一部の結核蔓延国からの労働者の場合には結核菌の薬剤耐性化率(治療薬に抵抗性を持つ割合)も高く警戒が必要で、入国時や雇い入れ時健診だけで充分かという懸念がある。  また、元来の目的の結核以外にも肺炎、肺がん、心血管の病変なども検出しうる胸部X線は検査も短時間で多人数に対応できるため日本では広く普及している。「肺癌集団検診ガイドライン」でも胸部X線検査は推奨されている。しかし、X線の読影には熟練を要し、二重読影(健診医の判断に加えて放射線科や呼吸器専門医などによるダブルチェック)、比較読影(所見があった場合には前年の結果と比較して判断する)などの条件が付記され、精度管理の向上が求められているが、現状はこれが徹底されているとは言い難い状況にある。急速な発展を見せるAIによる読影診断が進めば、この診断精度が向上することも期待される。  個人的には、これまでの形式で対象年齢を40歳以上に絞り、それ以下は5歳刻みでの実施とするなどの案が妥当ではないかと考えるが、疾病構造の変化と医療技術の進歩の未来をにらみながらの判断は難しいものがある。 #定期健診 #胸部X線 #労働安全衛 (定期的に寄稿している原稿の要約・改変版です。)
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