【定例通信 第51回】ハイパーインフレについて考える
こんばんは!
みうさんと申します🐍
最近インフレという言葉という目にする気がします。
今回はとりわけ話題にもなっているハイパーインフレについてのお話。
●まずはインフレについて確認
インフレとは貨幣価値が下がることで相対的に物の価格が高くなる現象のことをいいます。
貨幣の価値が低くなるということで、インフレが起きたときには金(ゴールド)に買いが集まる傾向にあるという投資家心理も再確認しておきましょう。
インフレの反対はデフレと呼ばれ、こちらは貨幣価値が高くなることで物の価格が下がることをいいます。
インフレにしてもデフレにしても物の価格との関係で相対的に捉えられている点がポイントですね。
一般的には、需要が供給を上回ったり、賃金や原材料費が高騰するといったことが原因でインフレが起こるとされます。景気回復に伴い消費活動が活発化し、物がよく売れると企業の生産活動が活発となり、従業員の給料も上がる、という循環を生み出すため、社会が安定している状況でのインフレは経済の成長を促すということが考えられます。
給料の上昇が物価上昇に追い付かないような場合には逆に消費活動を控えるということに繋がりうる可能性もある点には留意しておきましょう。
よく良いインフレや悪いインフレなどと分けて呼ばれることがありますが、一般的に、景気が良くて物価が上がるインフレは良いインフレとされ、原材料の値上がりなどで生産コストが上昇し、結果として物価が上がる場合が悪いインフレとされます。
●ハイパーインフレとは
さて、ここまでがインフレの主な原因とどういう影響があるのかについての簡単な説明です。
基本的に適度なインフレであれば経済が活発になりますし良いと考えられているのですが、SNSなどではハイパーインフレなんていう言葉を目にしますね。
このハイパーインフレとは何なのでしょうか?
この点、auカブコムの「金融/証券用語集」ではハイパーインフレを次の通り説明しています。
”物価上昇率が天文学的な数値に達するインフレのことです。
国家財政が極度に悪化したり、マネーサプライ(通貨供給量)が過度に膨張すると通貨の信用が失われて発生します。”(
https://kabu.com/sp/glossary/kabu2034.html)
要するにめちゃくちゃなインフレ率で通貨が紙くずみたいになるという状況
とはいえなかなか想像できませんね。
ということで、ここは過去にハイパーインフレが巻き起こったベネズエラの事例を紹介します。
●ベネズエラのハイパーインフレ
ベネズエラは2019年1月に物価上昇率が約268万%を記録しました
(日本経済新聞:
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41052900Y9A200C1000000/)
ちなみに1万%のインフレで1年で物価が100倍になるということですから、100円の物が1万円になるというイメージですね。
それが268万%です。
とんでもないですね。
このようなハイパーインフレが起こったことで銀行預金・現金が無価値になり1年前まで買うことのできたものがどんどん買えなくなっていきます。
当然、物が買えないので治安は悪くなります。
ベネズエラでハイパーインフレが起こった原因は原油価格の下落とされています。
ベネズエラは原油の埋蔵量が世界最大と言われていますが、原油に依存した経済であったことから原油が下落することで通貨の信用力も失ってしまったようです。
●インフレに備えるためにできること
もともとポストコロナの世界ではインフレ懸念に関する記事が数多く出回っていたと記憶していますが、インフレに対してはどのような備えが必要なのでしょうか…
というと、
先ほどのベネズエラのハイパーインフレの原因を考えると分かってくるのですが、「資産を分散させる」ことが重要というわけですね。
とくに、今回は経済の中心であるアメリカでの「良くないインフレ」で騒がれているようなので、資産分散でヘッジをかけておく必要がありそうというわけです。
ちなみに、2015年~2021年までの日本のインフレ率の推移は、
0.80%→-0.12%→0.49%→0.99%→0.47%→-0.03%→-0.17%
となっています。
資料はGLOBAL NOTEを参照。
https://www.globalnote.jp/p-cotime/?dno=6580&c_code=392&post_no=7889
なるほど、日本ではインフレと縁遠いためインフレリスクについて目がいかないのも理解できる気がします🐍