【定例通信 第48回】仕組債ってどんなの?
こんばんは!
みうさんと申します🐍
今回は以前セミナーで取り上げられた仕組債についてのお話です。
セミナーでは株式会社AWZさんが登壇されていましたので興味がございましたら是非覗いてみてください。
仕組債に特化した会社となかなか珍しい会社様です。
https://awz.co.jp/
●仕組債とは
さて、仕組債とは、「債券」と「デリバティブ」を組み合わせた金融商品です。
債券に特別な仕組みを施しているのが仕組債というわけですが、この「仕組」の正体はデリバティブなわけですね。
デリバティブがどういうものかについては、過去の定例通信をご覧ください。
https://postprime.com/miusan/posts/269384
一般的な債券であれば年利1%があれば高いといえますが、仕組債となるというと年利2~20%と非常に幅広く、しかも通常の債券に比べて年利が高いです。
それは、仕組債は参照する銘柄の株価水準において様々な条件が発動する(デリバティブが仕組まれている)商品となっているためです。
(ちなみに、株式会社AWZさんの商品では年利40%の仕組債を出したりしているようです。なぜ、このような高い年利の商品を出せるかについては、要するに大手に比べて低コストだからということなのですが、気になる方は是非先ほどのホームページから確認してみてください。)
●実際に仕組債のルールを見てみよう
今回画像に添付しているのはセミナーの例に挙げられていたものを参考にしています。
画像の右側を見てみてください。
色々書いてありますが、上から見ていきましょう。
(1)通貨
これは文字通りどの通貨建てなのかを示すもので上の例だと円建てということですね。
(2)年限
これは今回の投資期間ですね。
42カ月で満期になりますということで、ここも問題ないでしょう。
(3)利払
これは利払いの期間です。この場合は1カ月ごとに利払日が設定されていて利払がされるということです。
(4)KO
KOとはノックアウト(Knock Out)のことで、強制償還されるラインを示しています。
左の図を見ると左側に100%(1万円)と書かれていますが、これは仕組債に投資した時の参照株価の当初価格のことを指します。
図では当初の株価は1万円だったというわけで、これが基準(100%)となります。
「KO:100%」というのは利払日に株価が100%の基準ラインを超えていれば早期償還されて終了することを意味します。
たとえば、1カ月目でいきなり株価が12,000円になっていたりしたらそこで元本と1カ月分の利息が返ってきて終了ということになります。
(5)CT
CTとはクーポントリガー(Coupon Trigger)のことで、変動するクーポン(利率)を決定する基準のことをいいます。
「CT:60%」というのは利払日に参照株価が当初価格(1万円)の60%以上の場合であれば高い利率が適用され、60%未満であれば低い利率が適用されることを意味します。
高い利率と低い利率は何なのかということですが、これは「クーポン」を見てください。
「40% or 0.1%」と記載がありますが、40%が高い利率で0.1%が低い利率のことを指します。
株価がCTのラインを超えるか超えないかで利払日に獲得できる利率が大幅に変動するということですね。
(6)KI
KIとはノックイン(Knock In)のことをいい、利払日に株価がKIの水準を下回ってしまうと株券で償還されて終了されることを意味します。
たとえば、「KI:50%」は、KI測定期間中に株価が当初価格(1万円)の50%(5,000円)を下回ってしまった場合、その株価で償還されてしまうことになります。
KIが発生したということは元本での返還が行われないため、一般的には元本棄損のリスクが高いといえます。
投資家としては一番避けたい状況といえます。
(7)KI測定(KI観測)
さきほどサラッとKI測定という言葉を使っていましたが、KI測定はKIが実施される期間のことをいいます。
たとえば、「KI測定:Last1カ月」というのは満期日の1カ月の間に株価がKIの水準を下回ると強制償還されて終了ということを意味します。
さて、これが仕組債の基本的な説明になります。
仕組債の出口パターンにも触れたかったのですが、文字数いっぱいとなってしまいました🐍💦
次回、仕組債の出口パターンを見たうえで、実際の仕組債の商品を見てみましょうか。
それでは、また明日!