【定例通信 第22回】株価の評価④~PCFRという指標~
こんばんは!
みうさんと申します🐍
3回にわたって株価の評価を測る指標を紹介してまいりました。
今回も株価を評価する指標というわけですが、今回はキャッシュフローという視点を加えて株価の割安性を判断するPCFRという指標のご紹介です。
PCFR?
あまり聞き馴染みのない指標ですが…
少し見ていきましょう
PCFR(Price Cash Flow Ratio)は株価を一株当たりのキャッシュフローで割ることで算出されます。
たとえば、PCFEが20となった場合、それはその企業の本業(営業キャッシュフロー)から生み出すお金の20倍まで買われており、本業利益の20年分の価値まで買われていることを意味します。
このことから、PCFRは低いほど株価は割安と考えられますが、
具体的にどの数値であれば割安かといった基準が無いという点でこれまで紹介してきた指標とは異なります。
では、どのようにして活用するのでしょうか?
PCFRは市場平均や同業他社と比較して株価の割安性を判断するのに活用されますので、その評価方法はあくまで相対的に割安性を判断するということになります。
指標のETF中心に取引をしている私としては、なかなかPCFRという指標を使う場面は少ないのですが、そもそもPCFRを使うメリットはどこにあるのでしょうか?
PCFRは純利益に減価償却費を加えて計算しますが、これは国ごとの会計制度の違いの影響を受けにくいというメリットがあります。
つまり、PCFRは同じ条件で企業の国際比較などに活用できるということで役に立ちうるわけです。この点はPERでは必ずしもできるわけではありません。
個別株であれば同じ業種の会社の株価の割安さを国をまたいで比較することができると言えるわけですね
ただし、注意しなければならないのはキャッシュフローは設備投資を行うことで増加するため、積極的に設備投資を行っている会社のPCFRは低くなりやすいわけですが、積極的な設備投資をしているからといって必ずしも業績がアップするわけではないことは言うまでもありませんね。
また、これまで紹介してきた指標と同じく、PCFRだけで判断するべきではなく他の指標も活用しながら割安性を判断する必要があります。
これまでの指標とは異なりなかなか玄人向けの指標ですが、グローバル化が進むにつれ注目されている指標でもありますので、使えておいて損はないでしょう。
個人的にはこの指標をいまだ使用したことが無いのですが、同業種で複数の個別株があり、どれを買うか迷うような場面で活用していくことができそうですね。
たとえば、よくダンさんの動画でも航空ETFのJETSが取り上げられることがありますが、私はIG証券など海外の証券口座を持っていないためこのETFを買うことができません。
かわりにJETSと相関係数の高い航空株を買うわけですが、航空の個別株は複数ありますが、この時に割安なものを買うときに使用することが考えられそうですね。
ということで、今回は少し聞きなれないPCFRについて紹介しました。
次回は非常に馴染みがあると思われる投資の効率性を示すROEについて紹介します。
それでは、また明日!