9月29日の日本株は、大きく下げたあと、引けにかけて持ち直す展開でした。
この日は、9月末に権利が確定する銘柄の「権利落ち日」。配当を受け取る権利が外れることで、理論上はその分だけ株価が下がる日です。
その影響を考慮すると、日経平均の終値は実質的に小幅安でした。
「それなら、あまり心配しなくてもいいのかな?」
そう思いたくなりますが、今回はもう少し慎重に見ています。
私の判定は、「様子見を継続。ただし、警戒は強める」。新規エントリーは見送ります。
終値は持ち直した。でも、途中の下げも忘れない
今回、分けて考えたいのは「終わってみれば小幅安」と「日中も落ち着いていた」は違う、ということです。
日経平均は一時、配当落ちの試算分を大きく超えて下落しました。つまり、日中の下げをすべて配当落ちで説明することはできません。
その後に大きく戻したのは、売り一辺倒ではなかったという材料です。ただ、終値だけを見て「特に問題のない一日だった」とも言い切れません。
途中では売りが強まり、引けにかけて持ち直した。
まずは、この両方を記録しておきます。戻したことを評価しつつ、日中の弱さまでなかったことにはしない、という見方です。
VIXの「追い風」が少し弱くなった
もう一つ気になっているのが、VIXの変化です。
今回参照する米国9月28日の確定足では、VIXが上昇しました。アプリ上のMACDも、シグナルとの間隔が縮まり、警戒方向への転換に近づいています。
私の観測ルールでは、まだ「追い風側」です。MACDもパラボリックSARも、逆風側への転換は確認していません。
ただし、追い風側にいることと、安心して買えることは別です。
前回よりも落ち着きが弱まっているため、次の確定足で再び沈静化するのか、それとも警戒方向へ転じるのかを確認します。
ここで「もう危険だ」と先回りして断定することも、「まだ転換していないから大丈夫」と油断することも避けたいですね。
値下がり銘柄の多さは、そのまま比較しない
プライム市場では、値下がりした銘柄が大半を占めました。見た目には、かなり弱い一日です。
ただし、今回は権利落ち日。利用している騰落データが配当落ちをどう扱っているかによって、数字の意味が変わります。
その集計基準を確認できていないため、前日と単純に比べて「市場内部がこれだけ悪化した」とは決めつけません。
一方で、分からない部分があることは、悪化していない証拠にもなりません。
指数が戻したからこそ、次は幅広い銘柄にも買いが戻るかを見たいところです。一部の主力株だけが上がるのか、市場全体へ広がるのかで、反発の受け止め方は変わります。
信用倍率の改善も、まずは中身を確認
更新された信用残では、売り残が増え、信用倍率は低下しました。
数字だけを見ると、需給が改善したように見えます。ただ、買い残はほぼ横ばい。今回の倍率低下は、主に売り残が増えたことによるものです。
権利月の売り残には、配当や優待の権利を取るための「つなぎ売り」が含まれる可能性があります。
そのため、売り残の増加を丸ごと「将来の買い戻しで株価が上がる材料」とは考えません。
権利落ち後に売り残がどう変わるか、買い残の整理が進むかまで確認します。
また、提示資料の投資部門別では、海外投資家は現物を売り越す一方、先物を合わせると買い越しでした。
こちらも「海外勢が買っているから安心」とは言い切れません。連休前の週のデータであり、足元の売買とは時間差があるからです。
数字の向きだけでなく、中身と対象期間を見る。 今回もそこを大切にします。
次に見たいのは、買いが広がるかどうか
次の取引で確認したいのは、主にこの3つです。
VIXの警戒方向への動きが続くか
TOPIXや幅広い銘柄に買いが戻るか
寄り付き後の強さを、大引けまで維持できるか
権利落ち翌日は、前日の配当落ち分がもう一度差し引かれるわけではありません。ただし、権利取り後の売買や月末の資金調整などは残りえます。
一日反発しただけで安心せず、その改善が続くかまで見ていきます。
なお、「様子見」と決めたからといって、その判定にこだわるつもりもありません。VIXの上昇や日本株の明確な崩れが強まれば、週次データを待たずに「守り」への変更を検討します。
引けにかけて戻したのは、ひとまず安心できる部分。でも、それだけで買いを急ぐ場面とも思っていません。
「戻したから買う」より、「買いが続くことを確かめてから考える」。
今はそのくらいの距離感で、相場を見守りたいと思います。
※この記事は9月29日の日本株終値と、引け後に取得した統計をもとにした個人の観測記録です。VIXはアプリの米国9月28日確定足を参照しています。