①それはロマンス詐欺で、仮想通貨詐欺でした。
====================
(デリケートな部分もあるので、話の一部はぼかしていたり変更しているところがあります。ご容赦ください)
文字数2000文字制限のため、4回に分けた連載となります。
もう落ち着いたので書いていこうと思います。
今年twitterにフォローしてきた人がいて、何の気なしにフォローバックしました。
そうするとDM(ダイレクトメッセージ)がきて、
『こんにちは、お会いできてうれしいです』
の挨拶から始まり、どこの出身ですか?と。
『私は台湾からきてマレーシアにいます』
『もしよろしければ友だちになりましょう』
日本のことが好きで、桜、富士山が見てみたいと。
そういわれて嫌な気にはなれません。
台湾は親日家が多く、地震のときは寄付金もたくさんいただきました。
他愛ない会話が続き、やがてLINEでもっと気軽に話そうと言われました。
ん?!(まあ、海外のひとだから距離感が違うのかな)
もう少し話をしてみたい。
興味が湧いたんです。
だって、
『私の仕事は暗号通貨アナリストです』
って聞いてましたので。
何か面白い話が聞けるんじゃないかって。
Twitterアカウントも2014年からのもので、ツイートもちょこちょこ日常のことをつぶやいているし、暗号資産関連のツイートなどもある。
顔出しはなく、35歳でモデルみたいなスタイル。レジャー、フィットネスや食事、日常的なツイートが中心で、特に違和感も感じません。
そうして舞台はLINEに変わり、話が進んでいきます。
私:(わたし)
鷺:(サギ。詐欺師)
(といった具合に以降、LINEでのトーク履歴を含めつつお話していきます)
実際にLINEでは、翻訳されたであろう日本語で送られてきていました。
『お名前は何と呼べばいいのでしょう』
『休みの日は何をするのが好きですか』
などなど、聞いてくるのでトークを返していきます。
最初の頃はお互いを知り合う会話になっていきます。
そんな中、暗号通貨アナリストと聞いていたので、
(何かアドバイス欲しいなー、と思って)
私:わたしも暗号通貨を少ししてます
鷺:じゃあ、今もやってるんですか?
私:ええ少し。あなたはやっていませんか?
鷺:今使っている取引所は何ですか?どんなコインを使っていますか?
私:〇〇〇取引所。BTC,ETH,LTC,***,***,***
鷺:いい組み合わせですね
私:暗号取引アナリストって今はどんな仕事が多いんですか?
鷺:私は大学で投資金融を専攻しました。
私は金融グループでプロジェクトの監査を担当していました
私の専門分野は暗号通貨です
私にはデータ分析チームがあります
私:すごい優秀なんですね!
鷺:than you
Are you usually busy with work?
私:隙間時間にチャートを見ることもあります
鷺:仕事の空き時間です。何をするのが好きですか
私:今休みの日は投資の勉強をチャートを見ながらしていますが、元々は出かけるのが好きで、四季折々の〇〇〇(施設)などを巡っていました。
鷺:私は仕事柄、普段から暗号通貨の研究をしています。旅行、ジム、読書、映画、ワインなどが好きです
私:旅行はいいですよね!
暗号通貨の研究…最近これは面白いと思った内容はありましたか?
鷺:日本の桜が好きだと言ったでしょう。富士山もあって、一度行ってみたいとおもっていました
(質問をところどころスルーされます。話せない内容だったからとか?
若干、ん?!って感じつつも、ひとの話を遮って話すのは海外の人だからかな…とも思い直します)
その後もこういったスルーが時々ありつつ、(そういうひとなのかと思いつつ)、2~3日は日常の他愛ないやり取りが続いていきます。
アニメの話。日本の地震の話。休日の過ごし方。会話のテンポやレスも遅くなくて、毎晩1時間以上LINEが続くようになります。
日本が好きだというので、ときどき写真を送ってあげたりもしました。(神社や、花のきれいな庭園など)
鷺:今日は神社にいきましたか
私も日本に行ったらこんなところで願い事をしたいです
私:喜んでもらえるなら案内しますよ
鷺:本当ですか✨期待しています。あなたは日本人の唯一の友だちです
私:わたしにとっても台湾人の唯一の友人ですよ
(お話するのは楽しくもあるのですが、やることもあるので困ります…)
『おはようございます』
『いってらっしゃい』
『今は何をしてましたか』
『また夜に会いましょう』
『晩ごはん食べましたか』
『おやすみなさい』
わたしがマメじゃないのもあって?鬱陶しくない、ほどよい距離感でLINEしてきます。
(②へ続く)