第3四半期決算 JR東日本 鉄道②
JR東日本が1/31に第3四半期決算を発表しました。
前年同期比 増収増益、EPS増
売上 +16.5%、
営業利益 (黒字転換)
経常利益 (黒字転換)
純利益 (黒字転換)
EPSは192.66円、+414.67円でした。(黒字転換)
配当の修正なし、年間配当は100円で前年と同じとなっています。
連結業績予想は修正なし。
ただし純利益とEPSに関しては期末の業績予想を既に上回っています。
残りに関しては進捗率的に少々厳しいように感じます。
現時点の営業利益率は 6.4%です。
セグメント別の状況
主要3セグメントのうち、
運輸事業と流通・サービス事業は増収増益、
不動産・ホテル事業は減収減益でした。
運輸業は前年比+24.8%増収、黒字転換。
流通・サービス業は+15.4%の増収、+172.8%の増益。
不動産・ホテル業は▲11.2%の減収、▲45.9%の増益。
その他(IT・Suica事業、情報処理業等)は+15.5%の増収、+63.5%の増益でした。
財務等
流動資産<流動負債、差額は約4,600億円。かなり不足しています。
特に未払金が3199億円と大きいのですが、流動負債の42.1%を占める「その他」が 6,602億円とかなり大きくなっています。しかし詳細は不明です。
コメント
増収増益でも正直喜べないだろうなという状況です。
肝心の運輸部門は1.2兆円の売上に対し利益は254億円しかありません。
運輸部門の利益率はわずか2.0%です。(なお、JR東海は34.2%でした)
これでは更なる感染拡大など、不測の事態が発生したら赤字転落してもおかしくないからです。
なお、不動産部門の利益率は20.6%と大きいですが、去年が特異だったとはいえ減収減益です。それでいて運輸部門の赤字を必ずしも支え切れるとは限りませんから、いつまでも不動産頼りというわけにもいかないでしょう。
売上高は大きいのですから、なんとか利益率が上がるよう合理化していくことが重要な課題であると感じます。たとえ売上が上がっても、費用もそれ以上に増加したら意味が無いからです。