【TOPIX Core30 を見る ③東京エレクトロン】
今回は、2021年10月に
#TOPIXCore30 入りを果たしたばかりの
#東京エレクトロン の決算を見てみたいと思います。知る人ぞ知る銘柄だと思いますが、今をときめく 半導体 の会社です。Wikiによれば世界シェア第四位とのことです。最新の第3四半期決算を見てみましょう。
売上 1兆4389.88億 営業+4306.91億 経常+4333.80億 純利益+3102.46億
概ね、前回の任天堂と同じ規模の売上と利益のようですね。しかし決定的に大きな違いがあります、前年比です。任天堂は前年比で▲2~9%での減収減益でした。
東京エレクトロンは前年比売上が +49.9%、
営業利益がなんと +104.8%!
経常利益も大きく +105.7%!
純利益でさえも、 +96.1%!
つまり、東京エレクトロンはこの1年間で 増収増益・ほぼ倍増の
#急上昇株 だったわけです!
#半導体、それも日本企業のともなれば納得の結果と言えるのではないでしょうか。みんなの期待を一身に受けているというのを感じます。
すごいのは配当も同じです。2021年度は1株あたり 年間781円と、ただでさえ多めの配当だったわけですが、なんと直近である第2四半期の配当で 643円も払っているのです。期末配当も会社予想で 693円と出しており、年間配当もほぼ倍増と強気の姿勢を見せています。
キャッシュフロー(CF)計算を見てみるとその急成長ぶりが出ていて、営業活動CFが去年同時期と比べて3.6倍にも増えています。ただ、特に設備投資を増やしているわけではなく、既存の設備で製造した製品がどんどん売れて利益になっている、という状況のようです。現金は1年で1100億円以上増えたようです。これなら確かに配当にも回せますね。
実際のところ、セグメントも 半導体製造装置 と FPD製造装置※ の2種類しかなく、営業利益における半導体製造装置の売上割合は 95.5%、利益にいたっては 99.2%と、ほとんど一本足打法状態になっています。今は半導体フィーバーなのは間違いないですが、これが終わった時のバブル崩壊が来た時がちょっと怖い気もします。
※FPD製造装置・・・フラットパネルディスプレイ、パソコンやスマホなどのいわゆる薄型画面を作るための装置のこと。
東京エレクトロンは、元々は東京放送(=TBS)が出資していた研究所でした。2019年度第2四半期の有価証券報告書では約707万株(4.48%)を保有していましたが、期末には約599万株(3.83%)に減少しています。2018年には「テレビをやめて東京エレクトロン株を売って配当をよこせ」と株主提案をされたこともあったそうで、実際に約100万株を手放したことになります。
参考までに、2019年6月末に売却したと仮定して、現在の株価と比較してみましょう。
2019.6/28 15,120円 → 2021.2/17 58,280円 (+43160⏫)
うわ~~~~これはTBS、やらかしてしまいましたなあ😭😭😭
今年頭には68,420円なんて数字もたたき出していました。株売却を決めた偉い人は、きっと地団駄を踏んだことでしょう。
TBSは東京エレクトロン株を売却した当時、約260億円の特別利益を計上していたそうです。約100万株手放していますから、今日売っていたら431.6億円は更に利益になっていました。
もしも株式を現物支給なんてしていたとしたら、たしかに株主としてはウハウハだったのかもしれませんね。
では最後に、東京エレクトロンはいったい誰に半導体を売っているのか? に注目してみたいと思います。これだけの好調を支えている国はどこなのでしょうか? 決算にその答えも書かれていました。
・第3四半期時点国別売上累計
中国 3947.26億
韓国 2818.52億
台湾 2528.95億
北米 1827.02億
日本 1719.74億
東南アジア 596.30億
欧州 507.83億
ご覧の通り、#中国 が破竹の勢いで購入していることがわかります。次いで#韓国、#台湾、北米、ようやく日本(国内)です。中台韓に関しては、既に去年の期末実績よりも上回っています。東京エレクトロンは日本企業とはいえ、この3国への売上に強く依存していることがわかりますね。
逆も然り?
日本企業の装置を買わないと中台韓は半導体を作れない?うーむ。
【明日は キーエンス の決算を見てみたいと思います。】
前回→
https://postprime.com/tF34UWWU4dPKZ/posts/659765