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どんこめ🚃
元鉄道員・元労働組合員・3DCGクリエイター
東急は鉄道が下手?
東急、鉄道運賃の改定検討 不動産販売除く営業益1000億円めざす nikkei.com/article/DGXZQOUB1442C0U6A910C2000000/ という記事があったらしい。 要点は、不動産以外のセグメントの営業利益を向上したいとのことで、鉄道・ホテルで単価引き上げを計画とのこと。 26年3月期の営業利益は1025億円で、不動産は4割を占めている。 ※交通273億、不動産435億、生活サービス218億、ホテル97億円 まずそもそもとして、東急は運賃値上げを2023年に1度実施している。 したがって、もし今後値上げが行われるなら2回目の値上げということになる。 前回の値上げでは、初乗りは130→140円。 最も値上げ率が大きいのは8~11kmの区間の200→230円で、+15%。 主要区間だと渋谷~武蔵小杉、渋谷~二子玉川ぐらいで、ちょうど渋谷から多摩川を渡るぐらいの利用が一番値上げ率が高かったことになる。 ※磁気券きっぷ運賃の場合 これは、通勤定期券の値上げ幅がほぼ全区間・全期間で+13.8%前後で均等化されていたことに比べると違う設定がなされていたことがよくわかる。なお、通学定期については値上げされなかった。 (余談だが、東急では有効期間12ヵ月のいちねん定期を2018年から販売している) ここまでは良かったが、その後少し迷走が見えた。 たとえば、QRコードを利用したサービス「Q SKIP」だ。 運賃値上げの直後2023年8月から始まったサービスで、当初は実験として運用が始まった。 磁気乗車券よりも多少お得に買えるフリーパスもあるのだが、その差額は20~50円と小さい。そのためか何度かQSKIP限定で半額キャンペーンも実施されたことがあったが、それはそれで安すぎた印象だ。利用が少なかったのだろうか? (例:電車1日券740→370円、電車バス1日券1040→520円) ※田園都市線を端から端まで乗ると390円 しかも、対応改札が基本的に1駅1通路しか無いので、改札付近で右往左往する人が続出していた印象だ。これでは通勤通学時間帯での利用ははばかれるだろう。 さらに、バスにおいてはスマホ画面を見せないといけなかったことが、乗客・運転士にとってもなかなかのストレスだったと思う。これはのちに、QRコードを端末に読み込ませる方式に変更されて改善された。 ほかにも東急の失敗の象徴的例がある。 東横線のQシートだ。 やはり運賃値上げした2023年から始まった指定席サービスで、先行して実施していた大井町線での導入に続いたものだった。  大井町線では2018年から始まっていて、通常時は横向き・指定席時は進行方向に向く転換座席を装備した専用車両を使用してのサービスとなっている。(LCカーと呼ばれる) 混雑激しい田園都市線の迂回路、しかも着席保障ということで連日満席で客側からも好評、東急は増収でWinWinであり、東横線にも拡大するべきだという声は確かに自然の流れのように思えた。 しかし結論から言うと、東横線では大失敗だった。問題を列挙すると、 ・最速達の特急・通勤特急ではなく、2番目速達である急行に導入した ・渋谷始発列車に導入したため、指定席を取らなくてもそもそも座れる ・1編成あたり2両を指定席化したが、実需は1両未満の日が大半で、のちに1両化された。(使用されない1両は、そのままロングシートモードで使用され宝の持ち腐れ状態である) ・1乗車500円であり、渋谷~横浜間の乗り通し運賃より高い ・予約してもダイヤ乱れで運休することが多い(そもそも5社直通のどこかで何かあると全てが遅れる脆さがある路線である) …とまあ、散々だったわけである。 大井町線Qシートは、どちらかというと田園都市線Qシートとして捉えられており、2線を跨ぐので乗車時間も自然と長くなり、30~40分程度の利用が多いだろう。500円という指定席価格は絶妙である。 一方、東横線の場合は線内完結のため、基本的に利用時間が短い。 渋谷~武蔵小杉で18分、横浜まで乗ってようやく34分といった具合だ。 ただ、大半が横浜より手前の30分未満の乗車時間になるだろうから、これに500円というのは心理的抵抗感が大きい。  しかも隣の車両を見れば一般席の空席が見えてしまうのだ。なぜわざわざ余計な金を払って空席を見逃さなければならないのか?  そして、特に現在のダイヤで良くないのが、Qシート急行の発車5分前に通勤特急が先行するダイヤが基本となっていることだ。もしそれが空いていようものならそっちの方が早く帰れる。なぜわざわざ500円払って遅い電車に乗るだろうか?逆ならばともかく。 このように、東横線Qシート指定席は遅い、高い、中途半端な存在であり、現在も予約サイトを見ても利用が低迷している有様だ。あまりにも利用低迷がひどくて、利用者にドリンクを1本プレゼントするキャンペーンをやったこともあったほどだった。 その後も対象列車の拡大や上り列車への設定なども行われているが、根本的に何か読み違えている印象が強い。 とはいえ、ワンマン運転の(無謀ともいえる)拡大で、余剰となった車掌は大量に発生しているはずであり、その受け皿として指定席Qシートの(客室乗務員)拡大は合理的ではあるが、まだ中途半端な印象だ。 増収や合理化施策にあれこれと試しているように見える東急だが、どうにも迷走している感は否定できない。 新時代への適合に向けた大改革ならば歓迎するが、かえってとんでもない失敗をするぐらいなら、何もやらず現状維持の方がマシなのかもしれない。 さて、どうなるだろうか。
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