「仮説と思考の積み重ね」が資産を育てる

新卒で証券会社に入社し、多くの投資家が企業を調べずに投資している現実を目の当たりにした。 徹底的なファンダメンタルズ分析と「調べる力」を武器に、30歳を超えて億り人が見えてくるところまで資産を育ててきた。 投資は「感情」ではなく「理由」で動くもの。 かぶざるの投資哲学とPostPrimeへの想いを聞いた。
相場を学ぶ場所であり、自分を磨く習慣そのものです
投資の基本は「良い会社を、良いトレンドで、適正な価格で買う」ことに尽きます。株価は未来の期待を映す鏡であり、右肩上がりや明確なV字回復のチャートを描く銘柄が理想的です。売上と利益がともに10%以上伸び、営業利益率が10%を超える企業は、構造的な競争優位を持ちます。理論株価は正解ではなく座標軸です。いまの株価がその座標のどこにいるかを知ることで、過熱でも悲観でもなく、冷静な判断ができます。
株価を動かすのは「業績」ではなく「変化」です。その変化を引き起こす火種——それがカタリスト(Catalyst)です。カタリストとは株価上昇の「きっかけ」であり、テーマや国策、構造転換の中に潜む「まだ市場が織り込んでいない変化」を指します。重要なのは「割安だから買う」ではなく、「上がる理由があるか」で判断すること。市場が気づく前に、「期待と現実のギャップ」を見抜く。そのギャップが最も大きい瞬間こそ、投資家が取るべきポジションです。
投資は特別な才能が必要な世界ではありません。大事なのは、派手な勝負よりも「日々の積み重ね」を地道に続けることです。毎朝、米国市場の動きや為替、金利、セクターごとの資金の流れを確認し、夕方には日本市場を振り返り、夜は保有銘柄の決算やIRを見直す。こうした小さな確認の積み重ねが、感情に流されず冷静に判断する力を育ててくれます。相場は思い通りに動かないものです。だからこそ、「確信」ではなく「仮説」を持つことが大切だと思います。