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ワインと投資
弁護士·JSAワインエキスパート
【世界最高峰のワイン】 世界最高のワインといわれてどんなワインを思い浮かべますか 今日お話しするのは世界三大貴腐ワインの1つであるフランス、ボルドー地方のソーテルヌで作られるシャトーディケムについてです シャトーディケム?貴腐ワイン?ソーテルヌ?ですよね笑 まず、貴腐ワインは、「貴腐ブドウ」という極めて糖度の高いブドウを原料に造られた甘口ワインです ただし貴腐ブドウという特別なぶどうがあるわけではありません 辛口ワインを作るブドウの果皮に、ボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)というカビが付着すると、果皮が破れて水分が蒸発するようになります その後、日照が多く乾燥した天候が続くと、収穫時には糖分などのエキスが凝縮したブドウになります 貴腐ワインは、こうして糖度が高くなった貴腐ブドウを原料としているため極甘口に仕上がります ただし、貴腐菌がつけば必ず貴腐ブドウができるわけではありません 貴腐菌は、果実や花弁、葉、茎などを腐敗させてしまう有害な菌で、特定の条件を満たした場合にのみブドウを貴腐化します その条件は、朝に霧が発生して菌の生育に都合の良い温度や湿度状態になっていることと、日中は晴天で乾燥し、水分の蒸発が進行することです そのため貴腐ワインは限られた地方で、しかも限られた年にしか作られません その限られた地方がボルドー地方のソーテルヌで、その中でも最も評価の高い作り手がシャトーディケムです さてこの貴腐ワインですが、特に収穫は、厳選して摘み取られ、選果も徹底して行われます さらに、収穫したブドウは干しブドウ状になっているため、得られる果汁は極わずかです なんとシャトー・ディケムでは、1本のブドウ樹からグラス1杯分のワインも作れないということです このため、貴腐ワインは高価なワインになるのです ちなみに他の三大貴腐ワインはドイツの「トロッケンベーレンアウスレーゼ」、ハンガリーの「トカイ・アスー」です そして、貴腐ワインは、糖度が極めて高いことから100年経っても飲めるといわれます さて、シャトーディケムは、1855年にボルドー地方のメドック格付けと同時になされたソーテルヌの格付けで、27シャトーのうち、唯一プルミエ・グラン・クリュ(特別第一級)と認定されたシャトーです シャトーディケムの歴史は中世にさかのぼりますが、古くから世界中で飲まれ、ジョージワシントンや明治天皇も愛飲したと言われています シャトーディケムがそれだけ高く評価されているのは何故か それは、ぶどう作りから醸造まで極めて厳密に管理されているからです シャトーディケムの畑は、砂利に覆われた粘土質土壌のため、水はけが悪くブドウの育成に問題を生じるため、19世紀からは長距離の排水パイプを設置されています また、冬場に行う剪定で残す芽は1枝に2つだけと少なくするため、1本の木にできるぶどうの数は限られています さらに、潜在アルコール度数20度になるまで厳重な管理のもと育てられます そして収穫でも糖分維持のため、房ではなく粒を選別し、完全に貴腐化された粒のみを収穫しているのですが、その手間は想像を絶します その後、収穫1時間以内に醸造所へ運ばれ、慎重にかつ丁寧に圧搾し、そのままブドウジュースが発酵しないよう温度を下げ、地下タンクに保管し、翌日にフレンチオーク100%の新樽で発酵させます このように徹底した品質管理を行うことでシャトーディケムは世界最高のワインを作っているのです さて、出来上がったワインは普段飲んでいるワインとは全く違ったものです 私も何度も飲んだことがあるわけではありませんが、写真のワインは特に印象的であったシャトーディケム2011年と1967年です 1967年に感じた印象 開いていて豊かで複雑な香り メロン、プラム、ラズベリー、乾燥イチジク、チョコレート、ナッツ、ミネラル、焦がしバターなどが次々とあらわれて、口に含むと豊かな酸としっかりとしたボディをもちながらもバランスの取れたエレガントなワイン 2011年に感じた印象 香りはパイナップル、アプリコット、マンゴー、オレンジマーマレード、はちみつ、蜜蝋、ナッツ、スパイス、ミネラル 口に含むとフレッシュな果実味、しっかりとした甘みを支える堅牢な酸 いつまでも続く余韻、黄金の宝石を飲んでいる気分 皆様もチャンスがあれば貴腐ワインを、シャトーディケムを試してみてはいかがでしょうか
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