【ワインの醸造】赤ワインと白ワインとオレンジワイン
白ワインはフレッシュで、赤ワインは渋みを感じるのは、ぶどうの違いだけではなく醸造方法も違うからです
赤ワインと白ワインの醸造方法の違いとオレンジワインの醸造方法について触れてみたいと思います
糖分と酵母と水があるとアルコール発酵が始まります
糖分が酵母によってエタノールと二酸化炭素(炭酸ガス)に分解されるのです
この酵母ですが、ぶどうについた酵母や醸造所の酵母など土着の酵母を使う場合と優秀な酵母を培養した培養酵母があります
そして、酵母の種類によって発酵だけでなく味わいにも影響が出でます
また、土着酵母だけでなく培養酵母にもたくさんの種類があるので、どの酵母を使うのかは、作り手が作りたいワインの方向性によって選別します
ちなみに酵母は、アルコール発酵が進んでアルコール度数が高くなるとアルコールの中で生きていけなくなって死んでしまうという、かわいそうな、人間にとっては都合のいい微生物です笑
1 赤ワインの作り方
⑴(収穫・選果)黒ぶどうを収穫して腐ったり、未熟なぶどうを除去します
⑵(除梗・破砕)選んだぶどうから梗(茎の部分)を除き、ぶどうを軽く破砕します
⑶(発酵)除梗・破砕してできた果皮も種子も混ざったままの果汁を発酵樽に入れて、発酵させます
(発酵させる樽は、木製、ステンレス製、コンクリート製などあり、発酵温度は25度から30度が適切)
⑷(醸し)発酵が進むと果皮や種子から赤い色の色素アントシアニンと渋みの主成分のタンニンが溶出されてきます
同時に、発酵によって炭酸ガスが発生して、果皮や種子が浮かんできて厚い層(果帽、フランス語でシャポー・ド・マール)を作るので、発酵樽の下から発酵中の果汁を組みだして、果帽全体にかかけて、色素や糖分を抽出したり、雑菌が発生するのを防いだりします
⑸(圧搾)アルコール発酵と醸しが終わったら樽の下からワインを抜き取ります
⑹(樽育成)抜き取ったワインを木樽に移し替えてセラーで育成します
これによってワインの濁り成分を沈殿させたり、味わいをまろやかにしたりします
⑺育成したワインを清澄濾過して瓶詰めします
赤ワインの清澄するために伝統的な方法では卵の白身を使うのですが、余った黄身で作られるのがフランス菓子のカヌレ・ド・ボルドーです
外はカリッと中は焼きプリンのようなお菓子です
2 白ワインの作り方
⑴,⑵は赤ワインと同じです
⑶(発酵)赤ワインとの大きな違いは除梗・破砕した果汁から果皮と種子、不純物を取り除いて発酵させる点です(発酵温度も赤ワインよりも低く15度から20度です)
そのため、醸しの過程もありませんが、発酵後の樽育成中に樽の中で沈殿している澱を攪拌して、澱に含まれるアミノ酸などのうまみ成分をワインに移行させる作業を行います
⑷育成したワインを清澄濾過して瓶詰めします
3 オレンジワイン(アンバーワイン)
オレンジワインは最近、注目を集めているワインですが、果物のオレンジから作るのではなく、オレンジ色のワインです
作り方は、白ブドウを使って赤ワインのように醸造します
つまり、白ぶどうを除梗・破砕した果汁を果皮と種子を取り除かずに発酵するのです
そうすると、果皮や種子から色素やタンニンが溶け出して、ワインにオレンジのような色が付くのです
そして、色がつくだけでなく、白ワインに渋みやうまみが移るのでフレッシュさは少なくなりますが、香りや味わいの強いワインになります
写真のワインはイタリア・フリウリ―ヴェネツィア・ジューリア州でヨスコ・グラブナーが作るオレンジワインでリッボラ・アンフォラ2007
リッボラとはリッボラジャッラというぶどうの種類で、アンフォラは醸造で利用する樽の代わりに利用する壺の名称で、紀元前6000年頃からジョージアですでに使われていたと言われています
アプリコット、セージ、ローストしたヘーゼルナッツ、蜂蜜、ブランデーなどを思わせる香りが特徴で、口に含むと旨味やミネラル、上品な酸味が複雑に感じられます