現在の米国天然ガス価格(ヘンリーハブ先物)は1MMBtuあたり2.8ドルから2.9ドル台のレンジで推移しており、トランプ米大統領による対イラン攻撃猶予期限の「10日間再延長」という電撃的な発表を受け、極限まで高まっていたグローバルなエネルギー供給不安が一時的に緩和する局面にあると考えられます。最悪の武力衝突シナリオがひとまず回避されたことで、欧州やアジア向けのLNG(液化天然ガス)輸出需要の急増を懸念したパニック的な買いが剥落し、価格の上値を抑える要因となっている一方で、米海軍によるホルムズ海峡の護衛作戦が本格化することへの緊張感が下値を支える構図が見受けられます。また、米国内では春先の温暖な気象予測が継続しており、暖房需要の季節的な減退観測がファンダメンタルズ面での重石となっている模様です。米国の戦略石油備蓄(SPR)放出加速に伴うエネルギー市場全体のセンチメント改善と、依然として修復の目処が立たないカタール等のLNG施設損壊リスクを天秤にかける展開が続くなか、4月6日の新たな猶予期限に向けた外交交渉の進展や追加のヘッドライン次第で価格が非連続に飛ぶリスクを内包した、底堅くも不安定な地合いが継続するものと推測されます。(2026/3/27 1時間足)
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