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Dr. Mole
化学者(大学教員)
塩野義のコロナ治療薬に期待大!でもちょっと待って、ほんとに大丈夫?? これまで、塩野義からのリリース情報を基に薬に関する最新情報をまとめてきました。今回はそれに対する批判的な評価について取り上げます。 なぜ、懐疑的な見方があるのか?それにはゾフルーザの件について説明せねばなりません。ゾフルーザは2018年3月に新発売のインフルエンザ薬です。一回だけ飲めばよいという画期的な薬で、ウイルス価を早期に大幅に低下させる効力があります。ところが、この  【ウイルスを減少させる = 病状が治る】が、必ずしも成立しなかったのです。 というのも、高い確率で変異株が出てしまい、症状がむしろ長くなるケースがあるそうです。特に12歳未満に投与した場合、23.4%の臨床試験を行った患者に変異が確認され、変異のあった患者は罹病期間が1.8倍延長したようです。 日本感染症学会では、患者によってはこの薬の積極的な使用は推奨しないとしており、誰であっても単独での使用は全く推奨しないという意見の委員もいたようです。ただ効かないだけでなく、耐性ウイルスの発生・感染拡大も懸念されます。 この一件から、塩野義の薬そのものの印象や、マーケティング手法に疑問を持つようになった方もいるようです。そして、今回のコロナ治療薬も  「ウイルス価が有意に減少した」「早期承認を目指す」 という速報が出て「ゾフルーザの二の舞では?」「こんなデータで承認申請出していいのか?」という声もちらほら出てきました。極めつけは甘利氏の疑惑を感じさせるツイートでますます不信感が募ります。  ただ、一部の批判には誤解もあって、前回のポストで述べたように塩野義だって何もこれだけのデータと根拠で承認申請を出そうとしているわけではないのです。確かに、いくつかの大手新聞社の速報にも誤解を招くような表現がありました。    じゃあ文句を言ってる人はちゃんと中身を読んでないお門違いの批判なのか、というとそうでもないです。議論すべきポイントがあり、塩野義自身も悩ましいのでしょう、それは、 【エンドポイントをどこにするか?】  です。エンドポイントとは?次回この議論について述べたいと思います。先に言っておくと別に悲観的になる必要はないと思うので、まだまだ個人的には期待を寄せています。慎重に治験の経過と行方を見守りましょう。是非フォローの上お待ちください! #コロナ #COVID19 #塩野義 #経口薬 #治療薬 出典 日本感染症学会 https://www.kansensho.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=37 日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52773070Z21C19A1000000/
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