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Dr. Mole
化学者(大学教員)
【塩野義のコロナ治療薬Q&A】塩野義のリリース、Conference Call、説明会議事録などを読み込み、開発された治療薬の現状についてまとめました。 今回発表の治験結果については、以前のポストをご覧ください。 Q. 今回発表のPhase 2a試験とは? A. 少ない症例数(69例)にて、安全性・有効性をざっくり見ます。統計的に優位でないデータもある(実際エラーバーが大きい)ので、「効果がある」よりは「効果が期待できる」の方が正しい解釈と言えます。例えば、ワクチン未接種者の重症化を抑えたとありますが、該当する症例はまだ2例しかありません。しかしこの段階で、重篤な副作用が出ていないので次のPhase(大規模治験)に進めます。 Q. 今後の臨床試験の予定は? A. Phase 2b/3 partで、2,000例ぐらいの症例集積を予定。既に400 例程度のデータ(Phase 2b)はあり、登録を行った。米国中心のグローバルの世界試験については、プロトコルを相談中で、今月の末にでもPhase 3試験を開始する予定。また、3月までに100万人分の提供ができる体制を整えている。 Q: いつ承認申請する? A. 上記のPhase 2bを持って、条件付き承認の可否を相談予定。抗ウイルス効果・症状のトレンド・安全性を基に申請を行う考え。2月中には行うとのこと。 Q. どの株でテストしている? A. 時期的にデルタ株で、ファイザー・メルクと同じ条件と考えられる。現在遂行中&今後の治験はオミクロン株になりそう。 Q. 変異株には効くの? A. 非臨床試験ではオミクロン株に効くことが示されています。また、薬剤がターゲットとしているタンパク質の活性中心には今のところ変異が入っていないし、自然変異も起こりづらい。薬の使用により変異が起こったとしても、従来の酵素より活性は下がるはずと考えている。 Q. 今後の需要の見通しは?2023年の方が2022年より増えるのか? A. 今後はインフルエンザ的扱いになると予想され、対照となる患者は増えると考えている。保険の扱いなど、各国のポリシーは読みづらい。 長くなってきたので、本日はこの辺で。ここまで見ると順調に見えますが、一方で一部医療関係者からは懐疑的な声、慎重論も上がっているようです。次回はこの点について議論していきたいと思います。 是非フォローの上お待ちください! 【出典】 https://www.shionogi.com/jp/ja/investors/ir-library/presentation-materials.html より、9月29日 R&D説明会・1月31日 第3四半期 Conference Call・2月7日 COVID-19治療薬「S-217622」に関する説明会を参照。
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