近年、サービスの利用者が着実に増えている退職代行サービス。IT業界ではその利用者が全体の約5%に当たり、その中でも7~8割がSES企業からの退職だそうですね。SES業界にはさまざまな“闇”が存在しており、退職代行の利用者が多くなってしまうのも、うなずけます。
退職代行を利用した理由で最も多いのが「ハラスメント」だそうです。次いで多いのが「退職を止められた」という理由とのこと。そのほかにも、SES業界ならではの「経歴詐称」や「リモートワーク」に関する理由も挙がっているようですね。
「経歴詐称」については、前回も裁判の記事を取り上げましたが、ひどい話です。「経歴詐称」を強要され、現場に配属される。知識もないままプロフェッショナルな仕事を求められ、精神的苦痛から退職に至る。目先の利益しか考えていないようなSES企業は、一刻も早く淘汰されてほしいですね。
私は、退職代行サービス自体には悪い印象はありません。ただし、会社とは人と人とが働く場所です。誰にも相談せず、自分の抱えている業務を丸投げして退職代行を使って撤退するのは、やはり良くない行動だと思います。まずは自助努力で、できることはやってみる。それでもだめなら退職代行を活用する。この順番が大事です。世の中が、安易に退職代行を使う方向に進まないことを、切に願います。
出典:IT関連の退職代行利用者は約7割がSES、悲痛な声から浮かぶ2つのキーワード
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/10505/?n_cid=nbpnxt_twbn