SES業界の闇が紹介されていました。
今回裁判沙汰となったのは、経歴詐称を強要した事案です。
これほど悪質なSES企業の事例は、私も初めて見ました。
事案の流れは以下の通りです。
・原告の元社員たちが、被告であるSES企業の「未経験者歓迎」の求人に応募。
・採用条件として、数十万円の費用がかかる研修スクール契約を結ばされた。
・しかし、そのスクールの実態は、「経歴詐称スキルシート」の作成や面談突破のノウハウ指導だった。
・SES企業が用意したマニュアルに従い、「Java開発経験5年」などの虚偽の経歴を記載させられた。
・この詐称経歴でプロジェクトに入場したが、取引先や現場で「スキルに疑問を持たれる」「上司から叱責を受ける」「ペア作業者に仕事ができないと公然と指摘される」といった精神的苦痛を受け、2カ月足らずで退職する結果となった。
問題の根本には、日本のSES業界における多重下請け構造があると考えます。
中抜き企業が乱立する中、このような悪徳SES企業が生まれる土壌が存在してしまっているのです。
SES業界の闇は深刻です。
この問題を解決するには、国が構造改革に本気で取り組む必要があります。
他国に後れを取らないためにも、こうした実態にしっかり目を向けてほしいものです。
出典:未経験エンジニアなのに「Java開発5年」、経歴詐称を強要した経営者に賠償命令
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03051/122600001/?n_cid=nbpnxt_twbn